参考になる質問と答え

日帰り手術 眼瞼下垂に関する Q&A その2

眼瞼下垂に関する Q&A

Q1
@おおよその治療スケジュールを教えてください。 A右目だけ症状があり、手術で調節できますか。 B暑い今の時期は手術には向いていないでしょうか。
Q2
信州大学の松尾教授の眼瞼下垂の術式について一般の眼瞼下垂と比べて違う点など、何かしっていたら教えて下さい。また先天性の眼瞼下垂は挙筋の短縮では効果はないといわれていますが本当でしょうか?
Q3
左瞼の下がり具合とは別に両目の二重の線の上にある、くぼみの線も気になっているのですが、これは眼瞼下垂とは別の症状でしょうか?
Q4
二重の手術をすると眼瞼下垂になる可能性があると聞きました。 ほんとにそうなんですか?なって、先生のところにきた人はいますか?
Q5
眼瞼下垂の手術後は腫れるとのことですが、手術直後は眼帯などはするのでしょうか?見た目に腫れているだけで手術した事を公言しなければわからないものでしょうか?
Q6
口頭で説明するのは難しいと存じますが、一般論でかまいません。二重の出来方について、そして術後も今のままの奥二重、つまり瞼の食い込みが自然な二重でいられるようにするにはどうしたらいいのか教えて下さい。それを僕が手術する医者に伝えてみたいと思います。
Q7
皮膚側から挙筋を見つけるのに困難を要するそうですが、それについてはむしろ結膜側からの方がまだ容易ではないでしょうか?もう少し結膜側からの操作に関して情報を集めて検討したいと思います。

眼瞼下垂に関する Q&A

Q1
@ 遠方ですが、眼瞼下垂の手術をお願いした場合に、手術前後の治療スケジュールとの関係で問題はありませんか?おおよその治療スケジュールを教えてください。
A 私の状態は、右目だけ症状があり、症例4の方のように、目の高さの位置が左右でずれている状態です(左目はくっきり二重、右目が下がった一重のせいかもしれませんが)が、手術で調節できますか。
B また、私は、すごい汗かきですが、暑い今の時期は手術には向いていないでしょうか。
山本

@の答え

まず、手術前の診察、と血液検査にお越しください。小さい頃の写真、下垂になる前の写真を御持参くださると参考になります。初診時に、手術適応かどうか判断させていただきます。来られる前にお電話をください。空いている時間帯を申し上げます。 2回目は手術当日で、火曜日午後か、土曜の午後のどちらかに行います。 手術当日は、安静が必要です。電車を乗り継いで帰られるより、 近くのホテルにお泊りいただく方が、こちらも安心です。 お車で連れて帰っていただけるなら、大丈夫かもしれません。 家で、自分で消毒する必要はありません。 3回目は、1週間後で、抜糸に来ていただきます。10分位で終ります。 後は、1ヵ月後の診察、3ヵ月後の診察です。この時点で、問題なければ、 ほとんどの方は、来院されなくなります。お仕事は、1週間位休めるといいです。

Aの答え

左目に合わせるように、御希望ですね。右目を手術することにより、少し、左目が下がってきます。

Bの答え

汗は不潔ではありません。術後は、目をこすらない、いきんだり、気張ったりしないことが、大事です。夏でも、手術は沢山あり、治りが悪いということはありません。

Q2
信州大学の松尾教授の眼瞼下垂の術式について一般の眼瞼下垂と比べて違う点など、何かしっていたら教えて下さい。また先天性の眼瞼下垂は挙筋の短縮では効果はないといわれていますが本当でしょうか?
山本
2000年2月の、京都形成外科医会で、松尾教授が、眼瞼下垂の手術について講演してくださいました。これをきっかけに京都から何人かの形成外科医が、手術を見学に行かせていただきました。残念ながら、私はその機会がありませんでしたが、現在、この手術を見学した、眼瞼下垂手術の経験豊富なドクターと一緒に手術をおこなっております。 松尾法は、ミュラー筋を温存し、瞼板からはずれてしまった眼瞼挙筋の腱膜を瞼板に固定するのがポイントです。他にも細かい違いはありますが、いろいろな手術法を参考にさせていただき、今までの経験から学んだことを切磋琢磨し、自分たちの手術をおこなって良い結果になるよう努力しています。先天性眼瞼下垂で、挙筋の機能が不十分な場合、前頭筋吊り上げ法などが必要になります。
少し機能がある場合は、眼瞼挙筋前転法で改善します。
Q3
昨日、眼瞼下垂で診察を受けたものです。左瞼の手術を予定していますが、手術前にもうひとつ教えていただければと思いまして書き込みさせていただきます。  左瞼の下がり具合とは別に両目の二重の線の上にある、くぼみの線も気になっているのですが、これは眼瞼下垂とは別の症状でしょうか?HPの症例3の写真は左目のくぼみは術後、なくなっているように見えますが、手術によっては、そのような事も可能でしょうか?私の場合、33歳ですが両目ともこのくぼみがくっきりとあります。
山本
上眼瞼陥凹を気にされていることは、承知しております。この原因として、眼瞼下垂が原因の場合と、脂肪量が不足の場合、或いは、その両方の場合が考えられます。症例写真の方は、特に脂肪注入はしていませんが、眼瞼下垂の手術だけて、ご指摘のように、著明に改善しました。瞼板から眼瞼挙筋の腱膜がはずれ、緩んだ腱膜が、その前面に癒着している眼窩脂肪を引き込んでしまうことにより陥凹がおこります。
あなたの場合、下垂の程度は左目の方が、著明でした。まず、程度のきつい、左側から、眼瞼下垂の手術をします。右上眼瞼陥凹も同じようにあるので、おそらく、不顕性眼瞼下垂があると思われます。左目を先にすることにより、しばらくして、右目の下垂がより顕著になってくると思われます。それを見極めてから(3ヶ月位待って)、右目の手術をし、左目に合わせるように挙筋短縮の程度の調節をする予定です。
手術の時、下垂のなかった頃の写真をみせていただくと参考になりますので持参していただけますか。
Q4
二重の手術をすると眼瞼下垂になる可能性があると聞きました。
ほんとにそうなんですか?なって、先生のところにきた人はいますか?
突然ですいませんが、教えてください。
山本
眼瞼下垂の原因は、下記のものがあります。
@先天性(挙筋そのものの働きが弱く、腱膜も筋肉も薄い。)
A後天性(挙筋そのものの働きは十分ではあるが、何らかの原因で、瞼板からはずれたり腱膜が伸びて緩み、筋肉の力が伝達されなくなる場合。)
目をこする癖のある人。アレルギー性結膜炎のある人。コンタクト長期使用、短期でも乱暴に目を触る人。目に異物がはいって、こすり過ぎた人。加齢による筋肉の緩みに、皮膚のたるみが加わる場合。白内障手術、埋没法による二重の手術、その他の目の手術により、挙筋に無理な力が、加わった場合、この場合、一過性で治る場合もある。目の外傷。眼瞼に厚みがあり常に挙筋を酷使している人。コンピュター、テレビゲームで目を酷使する人。二重の手術にすると、眼瞼下垂にならないかというご質問ですが、以上のように、原因は多彩で、いくつかの要素が組み合わされていることもあります。二重の手術も各種ありますので、その手術法によっては可能性はあります。
Q5
眼瞼下垂の手術後は腫れるとのことですが、手術直後は眼帯などはするのでしょうか?見た目に腫れているだけで手術した事を公言しなければわからないものでしょうか?
山本
ふつう術後は、2,3日ガーゼを貼り、傷跡を固定します。その上から、冷やすと腫れが少ないので、冷やしていただくこともあります。両目を同時にした時は、目を覆うと危ないので、大きなガーゼは貼りません。こすったりしなければ、無理に貼る必要はありませんが、寝る時だけ眼帯をしていただくこともあります。コンタクトはしばらくしないで、眼鏡をしていただきます。手術をしたと言わなければ、わからない位の腫れのこともありますが、青じむ時もあるし、2、3週間は、人が見れば目が腫れていると思うでしょう。外見も変わるので、人知れず手術をするのは、無理です。
Q6
去年の九月頃に眼瞼下垂の二重の出来方と結膜側からの下垂手術についてお尋ねしました者です。またお尋ねさせてください。
まず僕は男性で年齢は20代前半で右目に軽度の先天性の下垂を患っています。視力障害、斜視、乱視などの病的な症状はありません。両目共に奥二重です。以前は結膜側からの手術に拘泥していましたが、切開線の傷などもキレイになることがわかり、こちらのホームページの眼瞼下垂の写真を拝見させていただいてもわかったので、手術形式は表皮側からで自身納得しました。僕は関東に在住していまして近隣の眼科に診察して頂き、手術日も決まっています。手術方法は挙筋の短縮です。 なぜ僕がYUKIKO先生にお尋ねするかというと、先生が多忙ながらもしっかりした返答が早く返ってくるからです。そしてもう一つの理由は二重の出来方をYUKIKO先生は知っているからです。僕が手術をするところでは、手術をすればタルミによって必ず二重になるというのです。二重にしたくなければタルミを全部とるしかないようです。タルミをとるとは皮膚切除のことなのかわかりませんが、とにかくいろんなホームページなどを見てみると二重に必ずなるという医者もいればしない方法もあるという医者もいます。以前YUKIKO先生に二重の出来方を教えてもらいましたが正直僕の理解が乏しかったためにあまりよくわかりませんでした。口頭で説明するのは難しいと存じますが、一般論でかまいません。二重の出来方について、そして術後も今のままの奥二重、つまり瞼の食い込みが自然な二重でいられるようにするにはどうしたらいいのか教えて下さい。それを僕が手術する医者に伝えてみたいと思います。
下の件のトムです。言い忘れたのですがこちらのホームページの眼瞼下垂の症例写真の一番右上の方の写真ですが、あれでは僕には全然二重がはっきりしています。目尻の部分が深く食い込んでいます。食い込みは瞼の切開部分の幅を大きく取れば食い込みは深くなると思います。僕は今ある奥二重のラインで切開しますので切開部分の幅については大丈夫だと思いますが、二重の幅ではなく二重の奥行きと言えばいいのかわかりませんが、つまり、挙筋を短縮して瞼板に付着させる部分まで皮膚の内部に入るわけですからそこで食い込みが深くなるのかと心配しています。このことについても教えてくださいA。それと眼瞼下垂手術とは別に二重のみの手術では通常皮膚内部の眼輪筋などの組織を除去するみたいですが、下垂手術ではどうなのか教えて下さいB。眼瞼下垂の改善が第一ですが外見はどうなるかは医者しか知りません。精神的な不安から相談致しました。長文で申し訳ありませんでしたが提示しました質問や相談に関して詳細で明瞭な返答を期待しています。
山本
挙筋の手術そのものは成功しても、それに付随した悩みは、メールで全国から寄せられております。こんな筈ではなかったのにという方々の訴えは、私自身も教訓にしています。私も試行錯誤することが多く、この手術を完全にマスターしている訳ではありませんが、有名な施設で著名なドクターに手術して頂いているのにもかかわらず、なぜこのような不満の声が多く寄せられるのか考えさせられます。 トムさんの場合、手術する前から多くの情報を集められ、まだ20才過ぎだというのに、これほどまでに、熟知されているというのは驚きです。周囲に医療関係者の方がいらっしゃるのか、ご自身が医学を志されているのでしょうか。こんな若者がいるということは、頼もしくもあり、医師側もインフォームドコンセントが大事になってきました。 私の形成外科の恩師、一色信彦先生が、形成外科手術は、1例、1例が応用問題で、芸術作品を作り上げるような気持ちで手術するようにと、常日頃おっしゃっておられます。特に眼瞼周囲は、このことが当てはまり、個々の解剖上のバリエーションも多く苦労しますし、この手術の奥の深いところです。 余り見開き過ぎる目も、印象が変わり過ぎて好まれません。これは術中に繰り返しテストすることで、調節できます。挙筋を剥離する際に幅広く剥離し過ぎるのも過形成になりやすいようです。一重か二重かを左右する因子、あるいはどのような二重にするのかは、@皮膚切開線のデザイン A眼瞼の脂肪(皮下、眼窩内、隔膜前、瞼板前)B眼瞼と眼球の眼窩に対する位置 に左右されます。このうち、@とAは手術で工夫することにより、より患者さんの希望する仕上がりに近くなります。@二重の巾と形が大事ですし、一重のままを保つにも皮膚切開の位置は大事です。A二重にする時は、眼輪筋を少し取り、脂肪も少し取りますが、一重を保つなら、これはあえてしません。 HPの写真の男性は、術後2ヶ月目で、今はもう少し自然な感じではと想像しますが、この方は、もともとの一重からはっきりした二重になることを希望されましたのでこれで、とても満足されていました。 次に皮膚縫合ですが、年齢的に、たるみのある場合は、あらかじめ、上眼瞼のシワ取り術に準じ過剰皮膚を切除しますが、下垂を矯正すると、また変わってくるので後日、皮膚だけの修正手術を受けて頂くこともあります。若い方は、まず皮膚切除はしません。目の開閉を繰り返して頂きながら、二重になるような糸のかけ方(睫毛側の皮膚、隔膜の断端、眉毛側の皮膚という順に)をどこに何箇所するのかを決めます。一重のままを保つなら、丁寧に単に皮膚と皮膚を合せていきます。そうすれば、術後しばらく切開線のところが腫れで、二重に見えてもそのうち、元通りの一重になります。挙筋を瞼板に固定するのに皮膚が食い込むというのはおこらないと思います。固定する糸は、瞼板にかけているので、皮膚にはかけません。
Q7
皮膚側からの操作についてはよくわかりました。しかし皮膚側からの操作で二重が形成されない保証はないと思います。確かに納得のいく説明ですが理論的であればその通りにいくことはないと思います。実際に眼瞼下垂手術時において、一重のままを希望してその通りにできた経験が数多くあれば納得します。それから皮膚側から挙筋を見つけるのに困難を要するそうですが、それについてはむしろ結膜側からの方がまだ容易ではないでしょうか?なぜなら結膜からの操作の場合、瞼板、ミューラー筋、挙筋と必ず操作時にぶつかるからです。実際にyukiko先生が結膜からの経験上、皮膚側からの方がやりやすかったのであれば納得できます。あと、yukiko先生は結膜側とかいうよりも挙筋の短縮を成功させることを重要視するべきと申されましたが、それも同様に結膜側からの経験上に比べて、皮膚側の方が挙筋を見つけやすかったり、短縮しやすかったということであれば納得です。もしyukiko先生が結膜側からの経験がなかったとしましたら、上記のことは慣れ、経験上の問題であり、一概に皮膚側と結膜側を比較することはできないと思います。結膜を切ることに対しての欠点は私も同意です。もう少し結膜側からの操作に関して情報を集めて検討したいと思います。いろいろとご相談ありがとうございました。
山本
トムさんの場合、右目の先天性眼瞼下垂で、左目は触らずに、右目を左目にあわせてほしいということだと思います。二重にするなら、皮膚の切開跡が隠れて術後の傷跡がわかりにくいですが、左目が一重なので、結膜側アプローチにこだわっておられるのだと思います。手術最終段階の皮膚縫合の前にもっと問題になることがあります。先天性の場合、挙筋短縮だけでは限界があり、左右差のない眼裂にするのがむずかしいこともあります。下垂が軽度なら大丈夫だと思います。腱膜性眼瞼下垂のように、筋肉がはずれているだけで、機能が保たれているのとは違い、筋肉が萎縮していて薄く、肝心の挙筋そのものがわかりにくいこともあります。さらに、固定する側の瞼板が薄くて、なかなか固定しにくい場合が、あります。こういった、バリエーションは、特に先天性の場合に多くみられます。ですから、順々に...。眼輪筋、瞼板を確認、腱膜?そして眼窩隔膜を確認、ミューラー筋?これが挙筋?まだこの段階でも??なのです。横走靱帯確認、そして挙筋であることを、患者さんに、目を開けていただき確認し、挙筋と分かると、はじめてほっとします。それくらい慎重にしても挙筋が、見つかりにくいこともあります。 あとは、挙筋を裏側と表側から剥離をすすめ、何センチ短縮するか、仮止めから始め、開眼、閉眼を繰り返してもらい、時にはベッドから起きて座位の姿勢をとるなどして左右のバランスをみて、過形成にならないよう決定していきます。次に二重にならない皮膚縫合の仕方です。普通に皮膚を合わせるなら、一重です。術後の腫れの影響で一時的に二重になることもありますが、やがて二重は消えていきます。トムさんは、20歳で眼窩脂肪も多く一過性の二重にもなりにくいのでは、と思います。一般的に、皮膚切開を瞼縁から5mmまでにすると一過性の二重でも奥二重程度です。上眼瞼の皮膚は身体の皮膚の中でも最も薄く、瘢痕にならず、傷跡が目立ちにくい部位です。傷跡はさして問題ではないと思います。二重になる縫い方は、眉毛側の皮膚がかぶるようにするため、睫毛側の外反を見ながら調節していきます。おっしゃるようにこの手術で眼輪筋の癒着がおこり二重になることはありません。皮膚は、後日いくらでも修正できますが、挙筋の再手術となると、さらに大変な労力が入りますし、むずかしくなります。挙筋の手術を成功させることの方が重要視されるべきです。結膜側からの欠点として、解剖的オリエンテーション、手術操作上の問題外に、結膜を切るため、後日、目がゴロゴロするといった異物感が残り、角膜刺激症状がみられることもあります。